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エンジニアは年収1000万円超えも夢じゃない!職種別の平均年収や目指す8つの方法を解説

エンジニアは年収1000万円超えも夢じゃない!職種別の平均年収や目指す8つの方法を解説

ITエンジニアの平均年収とは

ITエンジニアの平均年収とは
目指したい年収として、1000万円をターゲットに考える人も多いのではないでしょうか。
専門職の年収は総じて高いイメージがありますが、ITエンジニアは年収1000万円超えを実現できる職業の一つです。

dodaの「平均年収ランキング」によれば、ITエンジニアの平均年収は452万円。全体平均年収の414万円と比較すると48万円高く、年収の高い職種であるといえます。とは言ってもITエンジニアの平均年収から1000万円までの間には548万円の差がありますから、なかなか厳しいハードルがありそうに思えます。しかし、知識とスキル次第で年収1000万円を目指すことは十分可能です。

本記事では、ITエンジニアとしてどのようなキャリアを構築すれば年収1000万円を実現できるのかを説明していきます。
※以下年収情報の出典はすべて転職サイト「doda」(https://doda.jp/

ITエンジニアの職種別平均年収

ITエンジニアの職種別平均年収
ITエンジニアでも、職種によって年収には違いがあります。ITエンジニアの職種別年収ランキングは以下の通りです。

まずは1位~6位を見てみましょう。

1位 プロジェクトマネージャー:691万円
2位 プリセールス:609万円
3位 ITコンサルタント:602万円
4位 IT戦略/システム企画:600万円
5位 セキュリティコンサルタント/アナリスト:597万円

管理・マネジメント系や営業系、コンサルタントなど、システム導入の上流を担う職種が上位に挙がっています。

6位~10位はこちらです。

6位 研究開発 : 562万円
7位 データサイエンティスト:532万円
8位 セキュリティエンジニア:487万円
9位 システム開発/運用:472万円
10位 パッケージ導入/システム導入:469万円

研究開発やデータサイエンティスト、セキュリティエンジニアなど、専門領域を持つエンジニアが次いでランクインしています。

マネジメントスキル、または特化した専門領域を持てば年収アップを図れそうだ、ということがこのランキングから見えてくるのではないでしょうか。

ITエンジニアで年収1000万円を目指す8つの方法

ITエンジニアで年収1000万円を目指すために
では、どのようにすればITエンジニアで年収1000万円に到達できるのでしょうか。ここでは具体的な手段として考えられる8つの方法について、それぞれ詳細をお伝えします。

1.大手や優良企業に就職する

まず挙げられるのは、大手企業やキャッシュが潤沢な優良企業への転職です。
ITエンジニアの予定年収が1000万円を超える企業例を見てみましょう。

■ソフトバンク株式会社
システムエンジニア:695万円~1994万円

■TIS株式会社
システムエンジニア:603万円~1041万円

■株式会社インターネットイニシアティブ
サーバーエンジニア:800万円~1200万円

近年スキルの高いITエンジニアの人材確保は競争が激しくなっており、他の職種と比較してエンジニア職の給与を高く設定している企業も見られます。自社のビジネスの成長においてIT部門の強化を重視している企業に、特にそうした傾向があります。キャッシュに余裕があり、IT投資を積極的に行っている企業は狙い目です。

2.ベンチャー企業で管理職になる

ベンチャー企業でマネジメントポジションに就くのも年収を上げる一つの方法です。成長段階の企業の場合、組織づくりの段階から任せられることも。イチからチャレンジしたいという方にはやりがいある職場でしょう。新しい製品・サービスを企画してみたい方にもチャンスの多い環境になるはずです。

ただし、魅力と背中合わせに、ベンチャー企業ならではのリスクもあることは念頭に置いておきたいもの。少人数で運営しており、採用がビジネスの伸びに間に合わない場合は長時間労働が発生しがちです。また、十分な利益を生み出せるようになるまで、経営層やそれに近いポジションであっても給与・報酬が抑えられる可能性もあります。

ストックオプション制度を設けている企業であれば、自分の頑張りによって企業の評価が上がることが将来的なインセンティブにつながりますので、モチベーションを高く持てるでしょう。

3.上流工程を担当できる一次請負の企業に就職する

IT業界はピラミッド構造になっており、顧客から直接発注を受ける元請け(一次請け)企業を頂点に、元請けから二次請け企業へ、さらに三次請け企業へと仕事が流れていきます。決まった予算内で開発が行われるため、下流工程へ下請けに出されるごとに利益は減っていく構造になっています。給与アップを目指すのであれば、上流工程を担う企業に転職する必要があります。

システム企画や要件定義、基本設計といった上流工程を担当するエンジニアになるためには、技術だけでなく、顧客の業務に関する知識が求められます。また、非エンジニアである顧客とやりとりするため、そして自社や外部のエンジニアへ指示伝達をするためのコミュニケーション能力も必須です。

4.フリーランスになる

フリーランスは、年収アップと自由な働き方を両立できる働き方です。

フリーのエンジニアとしてプロジェクトに参画することもできますし、業務単位で仕事を請けることも可能です。業務単位の場合、標準より短い期間で納品できるようになれば、時間あたりの収入は上がります。複数案件で並行して稼働することもできますので、効率よく稼ぎたい人には向いているでしょう。

しかし、自分に営業力や人脈がないと仕事が途切れてしまいますし、実績を残せなければ次の案件で声をかけてもらいづらくなります。独立するまでに信頼に足るスキルとキャリアを構築できていることがフリーランスになるための前提条件です。

5.起業する

フリーランスとして、一人で請けられる作業工数には限度があります。そこで、ステップアップとして法人化を行えば、従業員を雇用しさらに規模の大きな案件を引き受けられるようになります。

従業員のスキルを一定のレベルまで引き上げられれば、現場での作業から離れて経営に集中することも可能です。経営に興味がある方にとっては、起業も選択肢の一つになるでしょう。

6.副業をする

働き方が多様化している昨今、会社の以外の収入で稼ぐのも年収1000万円を実現するための手段になりうるでしょう。

エンジニアとしての副業は、専門サイトで探すことができます。例えば本業で年収700万円だとすると、現在の年収に不足する分を補うためには残り300万円が必要です。月に25万円程度の案件を請けて平日の業務時間外の時間や休日を使って対応できれば、年収1000万円が達成できます。副業は納期を守れば自分のペースで作業を進められるので、時間管理が得意な方にはおすすめです。

副業の案件を活用して、自分がスキルを伸ばしたい・興味がある分野に取り組むこともできます。副業でスキルを磨けば、本業での年収アップにもつながり一石二鳥です。

7.転職をする

現状と同じ環境に身をおきながら大幅に年収を上げていくには限界があるのも事実です。評価体制や給与体系が異なる企業に転職して収入アップを図ることも視野に入れてみましょう。

例えば年功序列の文化がなく、成果を重視する外資系企業であれば、スキル次第で年収を大幅に上げることも可能です。転職時にこれまでの実績と何ができるのかをしっかりと提示するのが大切です。日本企業ではなかなかしづらい雰囲気のある給与交渉も、外資系企業では当たり前に行われています。実力に見合った給与を得られるよう、納得が行くまで話し合いましょう。

転職を機に、エンジニアとして蓄積した知識・経験を活かしてキャリアチェンジしてみるのも選択肢の一つ。ITの視点から顧客の課題を解決していくITコンサルタントがその例です。顧客のヒアリングから課題を分析し、ITを利用してどのように解決に導くかを提案、プロジェクトの受注につなげていきます。課題を分析する力やコミュニケーション能力が求められるハイレベルな職種ですが、40代ITコンサルタントの平均年収は873万円、50代以上で936万円と高水準です。

8.スキルを磨く

ITエンジニアの年収の差は、スキルレベルの差を反映していると言って差し支えないでしょう。よりレベルの高い業務を任せられる人材であれば、自ずと年収も上がっていきます。

自分の現在のスキルを把握することは、どうスキルを伸ばせば年収アップできるかを知るための有力な手がかりになります。ここでは客観的な指標として広く認知されている、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のITSS(ITスキル標準)とその他の資格について説明していきます。

ITSS

ITSSは全部で7つのレベルに分かれており、5以上が一つの目安となります。それぞれのレベルは以下の通りです。

レベル7
ITSSで最も高い位置付けのレベル7は、ITのプロフェッショナルとして社内はもとより世界で通用するプレーヤとして認められる水準です。

レベル6
レベル6は、ITのプロフェッショナルとして、社内にとどまらず市場においても経験と実績を持ち、国内のハイエンドプレーヤとして認められる状態です。

レベル5
レベル5は、ITのプロフェッショナルとして、社内をリードできる経験を実績を持っている状態です。企業内のハイエンドプレーヤとして認められます。

レベル4
レベル4は、ITのプロフェッショナルとして、自分のスキルによって業務上の課題を解決に導くことができるレベルで、引き続きスキルの研鑽が求められます。後進育成にも貢献しているのがこのレベルです。

レベル3
レベル3は、要求された業務について自力で解決できる状態を指します。ITプロフェショナルを目指すための応用的知識・スキルを持っており、引き続きスキルの研鑽と専門分野の確立が求められます。

レベル2
レベル2は、上位者の指導の下に要求された作業を担当します。ITプロフェッショナルを目指すための基本的な知識・スキルを持っている状態です。自分が描くキャリアパスの実現に向け、スキル研鑽の継続が求められます。

レベル1
レベル1は、ITに携わるエンジニアとして、最低限必要とされる基本的な知識を持っている状態です。自分が描くキャリアパスの実現に向け、スキル研鑽の継続が求められます。

参考:ITスキル標準とは
https://www.ipa.go.jp/jinzai/skill-standard/plus-it-ui/itss/itss2.html

その他の資格

公的資格の取得は、客観的にスキルレベルを証明するために役立ちます。会社によっては書籍購入などの取得支援制度や資格手当を支給している場合もあるので、社内規定を確認してみるとよいでしょう。

以下の2つはいずれもITエンジニアが取得を目指すべき代表的な国家資格です。

・基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
基本・応用に分かれており、基本情報技術者試験はITエンジニアの登竜門的な位置付けです。上位資格にあたる応用情報技術者試験は、さらにレベルアップを目指すエンジニアのための資格試験です。応用情報技術者試験は上流工程に関わる知識が問われるなど難易度が高く、取得していれば転職時にもアピールポイントになります。


・システムアーキテクト試験
上流工程を担当するエンジニア向けの資格で、ITSSだとレベル4に該当します。合格率は10~15%と低く、十分な対策が必要な試験です。

資格取得には学習時間がかかり、努力を必要としますが、取得していればITエンジニアとしての信頼度が格段に高まります。キャリアアップのために、ぜひ取得を検討してみてはいかがでしょうか。

年収1000万円を実現しているITエンジニアの共通点

年収1000万円を実現しているITエンジニアの共通点
実際に年収1000万円を実現しているITエンジニアには、どのような特徴があるのでしょうか。年収1000万円クラスのITエンジニアが共通して備えているスキルについて、具体的に説明していきます。

優れた技術力を持っている

高収入のエンジニアは、IT全般の基本的なスキルに加え、自分の専門領域について高度なスキルを持っています。1つだけではなく、複数の分野に対応できる場合はさらに評価が高くなります。対応できる業務が多岐にわたれば、プロジェクトマネージャーとしてプロジェクトをリードする立場になった際もよりきめ細やかな管理ができますし、現場からの信頼も得られやすいでしょう。規模の大きなプロジェクトほどカバーしなければならない技術領域が広がるため、こうした人材は市場価値が高いのです。

コミュニケーションスキルが高い

収入を上げていくためには、上流工程を担当できるようになる必要があります。上流の業務では、顧客との対話を通して要望を汲み上げ、要件に落とし込んでいかなければなりません。顧客が解決したい課題を引き出すためには高いヒアリング能力が必要です。また、現場に指示を出す際には伝える力も求められます。プロジェクトに関係者の間に立ち、取りまとめていくコミュニケーションスキルは、上流工程を担うITエンジニアにとって欠かせないものです。

マネジメント能力が高い

多くの人が関わるプロジェクトで、納期に遅れることなく、求められる品質のシステムを実現するためには高いマネジメント能力が求められます。利益を出すためには予算の管理も重要です。全体を俯瞰できる広い視野を持ち、円滑にプロジェクトを進行できるプロジェクトマネージャーであれば年収も高くなります。

マネジメント能力を活かして、技術責任者(CTO)やマネジメント責任者(VP of Engineering)を目指す道も開けます。

向上心が強い

年収を上げ続けていくことは、現状に満足することなく、強い向上心なしには実現できないでしょう。プロジェクト遂行においても、業務の進め方を改善しようとする姿勢、最適な技術を適用するための探求心と知的好奇心、また自分自身のスキルアップなど、飽くなき向上心を持って取り組める人物は高く評価されます。技術面においても対人面においても、自己分析によって足りない要素を把握し、そこを伸ばすストイックさを持って取り組みたいものです。

幅広い知識を持っている

IT関連の知識については幅広く押さえた上で、専門領域については深い知識を持っていたいもの。こうした技術的な知識は大前提として、上流工程に携わる上では業務に関する知識量も重視されてきます。顧客の課題を解決すると言っても、ITの知識だけでは不十分。業務の流れを理解していることはもちろんですが、時に業界特有の商流や法規制などの知見が求められる場面もあります。自分自身が全方位に対して専門家である必要はありませんが、問題に直面した時にどのように調べればよいか判断できるだけの知識があるとよいでしょう。

最新技術を取得している

技術的なトレンドを知識として持っているだけでなく、実際に業務に取り入れるスキルやノウハウがあれば、周囲と大きな差をつけることができます。他の人にはない強みを持ち、市場で高く評価されるエンジニアであれば自ずと年収も上がっていきます。技術の進歩に合わせて、常に自分自身をアップデートしていきましょう。

判断力・分析力・論理的思考が備わっている

信頼されるエンジニアは、自分の経験や感覚頼みになるのではなく、事実を把握して分析し、判断を下すことができるものです。論理的思考に基づいて整理された根拠を示すことで、顧客にとっても自社のメンバーにとっても説得力を持った説明ができます。また、トラブルの発生時にも、論理的に考えることができれば根本原因を迅速に突き止められるはずです。

「ぜひこの人に任せたい」と思われるようなエンジニアであれば、プロジェクトマネージャーとして案件をリードする際にも、案件獲得段階においても評価が高く、年収アップにつながっていきます。

転職や就職をする場合は総合的な見極めが重要

転職や就職をする場合は 総合的な見極めが重要
全体平均と比べて高い水準にあるITエンジニアの給与ですが、留意しなければならない点もあります。IT業界では新しい技術が続々と登場し、トレンドが目まぐるしく移り変わっていきます。そうした環境の中で技術を陳腐化させないためには、常に最新情報をキャッチアップし、習得する時間が必要になってきます。また、比較的残業時間が多い職種でもあります。

経済産業省の調査(※)によれば、年収1000~1400万円のITエンジニア人材の残業時間は1ヶ月あたり37時間、1週間あたりの勉強時間は2.6時間となっており、プライベートに割ける時間に少なからず影響がありそうです。

転職の際は、年収面だけでなく、仕事のためにどの程度時間を費やせるのか、継続的に学習するモチベーションを保てそうかなどを考え合わせた上で、満足度の高い職場を選ぶことが大切です。
経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」(平成29年8月21日)

まとめ

今回は、ITエンジニアが年収1000万円を叶えるために身につけるべきスキルや、キャリアパスの例を職種別の年収などをお見せしながら説明しました。

ITエンジニアの平均年収は他の職種と比較して高い水準にあるものの、さらに年収1000万円を突破するには相応の努力が求められます。市場価値の高い人材であり続けるためには、時間を惜しまず、たゆまぬ自己研鑽を続ける覚悟を持たなければなりません。まずは年収以外に重視したいポイントは何かを洗い出して、優先順位をつけてみてください。

また、何歳までに年収1000万円に到達したいのかも設定してみましょう。目標設定ができれば、具体的にいつ、どうするのかが見えてくるはずです。本記事がその一助となれば幸いです。

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