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ITエンジニアが実務に活かせる資格とは?必要とされる資格を職種別に解説!
目次
- ITエンジニアに資格は必要?
- ITエンジニアが資格を取るメリット.1スキルアップできる
- ITエンジニアが資格を取るメリット.2昇給に繋がる
- ITエンジニアが資格を取るメリット.3自分の能力を証明できる
- IT資格の主な種類
- 国家資格
- ベンダー資格
- ベンダーニュートラル資格
- 全エンジニアにおすすめの資格
- ITパスポート
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- 開発エンジニア・プログラマーにおすすめの資格
- Java Silver
- C言語プログラミング能力認定試験 2級
- Javaプログラミング能力認定試験 2級
- システムエンジニアにおすすめの資格
- システムアーキテクト試験
- ITストラテジスト試験
- Webエンジニアにおすすめの資格
- Webクリエイター能力認定試験
- Java Silver
- HTML5プロフェッショナル
- インフラエンジニアにおすすめの資格
- AWS認定試験(クラウド分野)
- LPIC(サーバー分野)
- CCNA(ネットワーク分野)
- ITエンジニアの資格取得方法
- 参考書を使用して独学で勉強する
- オンラインセミナーや動画を見て勉強する
- 勉強サイトを利用する
- 転職実績のあるITスクールに通う
- まとめ
ITエンジニアに資格は必要?
医師や弁護士などは、特定の資格がないと働けない職業ですが、ITエンジニアは資格がなくても仕事をすることができます。「それなら資格がなくてもいいのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はその逆です。
資格がなくてもなれる職業だからこそ、資格を持っていることで他者からの評価が大きく変わってくるのです。そのため、ITエンジニアは資格を持っていた方が良いといえます。
そこで本記事では、おすすめの資格や取得方法などについて詳しく解説します。
まずはITエンジニアが資格を取るメリットから見ていきましょう。
ITエンジニアが資格を取るメリット.1スキルアップできる
ITエンジニアに限らずですが、資格取得のための勉強を通してスキルアップできる点が最大のメリットと言えるでしょう。
一般的に資格は、特定の分野に関する基本かつ網羅的な知識・スキルが問われます。そのため、自分の興味や学習したいレベルに合った資格を取得することで、必要な能力を効率的に身につけることができます。
ITエンジニアが資格を取るメリット.2昇給に繋がる
ITエンジニアは基本的にスキルベースで評価されます。資格を持っていることで、専門知識や能力が認められ、新たなポジションや役割を担うための機会が増え、結果的に昇給に繋がる可能性があります。
また、資格手当制度を導入している企業もあるので、なかなか昇給しづらい企業の会社員のなかには、資格を取得することで給与アップを目指す方も珍しくありません。
ITエンジニアが資格を取るメリット.3自分の能力を証明できる
日々一緒に仕事をしている上司やメンバーであれば、自分がどの程度の能力を持っていて、どれほど業務に貢献しているのか理解しているでしょう。
しかし、転職活動で初めて顔を合わせた面接官や新しい部署の人にはなかなか伝わりにくいものです。
そんなとき資格があれば、一定の知識やスキルを持っていることが一目瞭然なので、自分の能力を証明するという意味でも効果的といえます。
IT資格の主な種類
IT資格はそれぞれの目的や範囲に基づいて、主に以下の3つに分類することができます。
国家資格
国が定めた基準に基づいて、一定の資格試験に合格することで取得する資格です。国家資格は、法律や公的な規制に基づいて設けられており、その資格を持つことで特定の職業に就くことが認められます。
IT資格のなかでは、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験が代表的です。
ベンダー資格
ベンダー(製品やサービスの提供者)が提供する製品やサービスに関連する特定の技術やスキルを証明する資格です。主に特定の製品やサービスの専門知識を持つことを証明するために取得されます。
例えば、CiscoやMicrosoftが提供するネットワーク技術やソフトウェア製品に関する資格などがベンダー資格に該当します。
ベンダーニュートラル資格
特定のベンダーや製品・サービスに依存せず、広範な業界標準の知識やスキルを証明する資格です。業界全体の知識やスキルを証明することを目的としています。
例としては、Project Management Professional (PMP) 資格やCompTIAのA+資格などが挙げられます。
全エンジニアにおすすめの資格
ここからは具体的な資格についてです。まずは職種問わず、すべてのITエンジニアにおすすめの資格をご紹介します。
ITパスポート
ITエンジニアへの第一歩におすすめなのが、ITパスポートです。これはすべての社会人が知っておくべきITの基礎知識を証明するのもので、業務で必要になるIT力と基礎的な経営全般の知識が身につきます。
最近では、新卒採用をする企業が内定者に、入社までに取得するよう指示するケースもよく見られます。国家資格のわりには比較的難易度が低い資格なので、これからITエンジニアになるのであれば必ず取得しておきましょう。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITを活用したシステムやソフトウェア、サービスなどを作るために必要なIT知識・技能を持っていることを認定する資格です。試験内容は、ネットワークやサーバー、セキュリティ、データベースなど、幅広く出題されます。
デジタル人材の登竜門ともいえる位置づけなので、これからITエンジニアになりたい方が体系的なITリテラシーを身につけるのに適しています。
応用情報技術者試験
既にITエンジニアとして仕事をした経験やスキルがある方には、応用情報技術者試験が適しています。これは基本情報技術者試験の上位資格で、ソフトウェア開発やネットワーク構築、データベース構築などのより高度なスキルレベルが求められます。
基礎が備わっていればできる仕事もありますが、ITエンジニアとしてスキルアップをするためには、応用力と実践力が必要不可欠。高いレベルのITエンジニアを目指す方に幅広くおすすめです。
開発エンジニア・プログラマーにおすすめの資格
ここからはITエンジニアのなかで代表的な職種ごとにおすすめの資格をご紹介します。
まずは開発エンジニア・プログラマーにおすすめの資格から見ていきましょう。
Java Silver
Java Silverは、Oracle社が実施する資格で、正式には「Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11」といいます。Oracle社はJavaに関する資格のなかでも「Bronze」「Silver」「Gold」の3つレベルを設けていて、そのなかでJava Silverは中級レベルの位置づけです。
Javaはソフトウェア開発やWebアプリケーション開発などの場で幅広く使用されるプログラミング言語のため、Javaを使用したプログラミングやコーディングに関する知識・スキルはあらゆる開発の場で役立つでしょう。
C言語プログラミング能力認定試験 2級
C言語プログラミング能力認定試験は、C言語を使用したプログラムの作成や基本的なアルゴリズムの理解が問われる認定試験です。この試験は、実際のプログラミングスキルを証明するものであり、IT業界で高い評価を得ています。
初心者向けの3級から、経験豊富なエンジニア向けの1級もありますが、開発エンジニア・プログラマーとしての活躍を目指すのであれば、2級を取得するのがおすすめです。
Javaプログラミング能力認定試験 2級
Javaプログラミング能力認定試験は、Javaに関する一般的な知識やプログラミングスキルを認定する試験です。この試験に合格するための学習を通して、オブジェクト指向に基づくアプレットやプログラムを開発できる能力も効率的に身に付けることができます。
C言語プログラミング能力認定試験と同じくサーティファイ社が運営しているため、1~3級の難易度の目安も同じくらいと考えてよいでしょう。
システムエンジニアにおすすめの資格
システムエンジニアとして必要な知識・スキルを身につけるには『全エンジニアにおすすめの資格』でご紹介した資格を取得するのが良いでしょう。そのため以下では、システムエンジニアがさらにスキルアップしたり、仕事の幅を広げるためにおすすめの資格をご紹介します。
システムアーキテクト試験
そもそもシステムアーキテクトとは、システム開発において企画や設計・構築などの上流工程を担う上級エンジニアのことです。
このような上流工程に携わりたい方におすすめなのが、システムアーキテクト試験です。試験内容は、ビジネス活動における情報技術戦略を正確に把握し、事業モデル全体を検討する能力が試されるものとなっています。
経済産業省が定める情報処理技術者試験のうち、最高難易度の「スキルレベル4」に該当し、合格率も10%と低いですが、取得するとキャリアアップに大いに役立ちます。
ITストラテジスト試験
ITストラテジストとは、IT戦略を策定して経営戦略を実現する仕事です。例えば、ITの知見を活用して企業の課題を明確にしたり、業務効率化のためのシステム開発プロジェクトをスタートさせます。よって、担当工程としてはシステム開発プロジェクトが始まる前段階といえます。
ITストラテジスト試験は、ITストラテジストとしての情報処理に関する知識やスキルを測る試験です。システムアーキテクト試験と同様に「スキルレベル4」に属し、高難易度ですが、仕事の幅が広がったり、就職・転職の際に高い評価を得られるでしょう。
Webエンジニアにおすすめの資格
続いては、Webエンジニアにおすすめの資格についてです。
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験は、Webサイト制作で求められる実践スキルを測る試験です。具体的には、HTML・CSSに関する基礎知識やWebページの作成能力、応用的なWebサイトデザイン能力など、Webサイト制作で求められる実践スキルが問われます。
Web制作業界で最も受験者数が多いともいわれている代表的な資格なので、Webエンジニアは取得しておいて損はないでしょう。
Java Silver
『開発エンジニア・プログラマーにおすすめの資格』でもご紹介したJava Silverは、Webエンジニアにもおすすめです。Javaは汎用的で大規模システムの開発向きなので、Webエンジニア向きの言語といえます。
開発現場によっては、PHP・Perl・Ruby・Pythonなどの言語を使用するケースもありますが、Webエンジニアの求人数を見るとJavaを扱うものが多いので、まずはJava Silverで一定の知識・スキルを身につけておくと良いでしょう。
HTML5プロフェッショナル
HTML5プロフェッショナルは、HTML5やCSS3、Java Scriptなどのマークアップに関する知識やスキルを認定する試験です。Webコンテンツ制作における基礎スキルを測るレベル1と、動的Webコンテンツの開発・設計スキルを測るレベル2に分かれています。
Web業界で求められる能力を体系的かつ効率的に身につけることができるので、Webエンジニアとして活躍したい方に幅広くおすすめです。
インフラエンジニアにおすすめの資格
最後にインフラ系の資格として、クラウド・サーバー・ネットワークの各分野でのおすすめの資格をご紹介します。
AWS認定試験(クラウド分野)
AWSとはAmazon社が提供するクラウドサービス(Amazon Web Services)のことをいいます。AWSは、近年のクラウドの急速な普及のなかでも特に高いシェアを誇っており、今後も成長していくことが想定されます。
そして、このAWSの専門知識を証明するのがAWS認定試験です。AWS認定試験のなかには、難易度や試験範囲などが異なる12種類の試験があるので、自身のスキル感や仕事内容に合わせて選択し、挑戦してみると良いでしょう。
LPIC(サーバー分野)
LPICは、Linux技術者認定試験のひとつで、Linuxの構築や運用に関する知識・スキルを認定する試験です。そもそもLinuxとは、パソコンやスマートフォンなどを動かすのに必要なOSの一種です。現在のITインフラを構築するサーバーの多くにLinuxが使用されています。
LPICは世界共通の資格であり、200カ国以上の技術者が受験するほど代表的な資格なので、Linuxを扱うインフラエンジニアは取得しておいて間違いありません。
CCNA(ネットワーク分野)
CCNAは、ネットワーク機器の世界最大手であるシスコシステムズ合同会社が運営する認定資格で、シスコ技術者認定のひとつです。試験内容はネットワーク分野の基礎からIPアドレス、シスコ製品に関する基礎知識などで構成されています。
ネットワーク分野の入門ともいえる位置づけなので、インフラエンジニアとしてネットワークに携わるのであればまず取得しておくと良いでしょう。
ITエンジニアの資格取得方法
代表的な資格が分かったところで、いざ資格を取得したいと思っても、どうやって勉強するか迷ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで以下では、ITエンジニアが資格を取得する方法について解説します。
それぞれの方法の特徴や自身の特性、ライフスタイルを踏まえて、資格取得までの道筋を考えてみてください。
参考書を使用して独学で勉強する
資格取得といえば、参考書を購入して独学で勉強する方法をまず思い浮かべる方が多いかと思います。参考書は数千円程度で購入できるものがほとんどなので、最もコスト面の負担が小さい方法といえます。
参考書さえあれば、通勤時間やちょっとした隙間時間など自分のペースで学習を進められるのがメリットです。一方で、IT系の資格には馴染みのない専門用語なども多いので、完全に理解するには繰り返し読み込む必要があり、案外時間がかかってしまうかもしれません。
オンラインセミナーや動画を見て勉強する
近年増えてきているのが、オンラインセミナーや動画を見て勉強する方法です。音声がついていて画面にも動きがあることから、文字を読むだけより複雑な内容もインプットしやすいでしょう。また、一度で理解できなかった部分があっても、巻き戻して視聴できるのも安心なポイント。
世の中には数多くのオンラインセミナーや動画ある分、”質”にばらつきがあるので、信頼性の高い情報を慎重に選定することが大切です。
勉強サイトを利用する
オンラインの学習プラットフォームや専門の勉強サイトを利用して、コースや教材を受講する選択肢もあります。資格取得に向けて必要な知識やスキルを体系的に身につけられる受講プログラムが整っているので、効率的な学習をすることができます。さらにスマホひとつでどこでも受講可能なのも魅力です。
しかし、なかには受講をしたことで満足をしてしまうケースがあるので、自己管理能力が求められる方法といえます。
転職実績のあるITスクールに通う
自分のペースでの勉強が苦手な方は、資格取得のサポートを専門としたITスクールに通うのがおすすめです。
IT系の資格のなかには、参考書や動画などから一方的に情報を受け取るだけでは理解しづらいものもあります。その点、ITスクールであれば講師から直接指導を受け、質問をすることもできるのが大きなメリットでしょう。
ただし、料金が高くなってしまうことと、実績があったとしても就職や転職が保証されているわけではないので注意が必要です。
まとめ
ITエンジニアの職種は高度な専門性が求められるため、各領域ごとに様々な職種が存在します。今回ご紹介した資格は、IT業界で広く認知されているものばかりです。そのため、就職や転職の際には、これらの資格を持っていることがアピールポイントのひとつとなるでしょう。
なにより、資格取得の過程で体系的に知識やスキルを習得することができるので、ご自身のキャリアプランに合った資格に挑戦してみるのがおすすめです。
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