キャリアチェンジとは？年齢別キャリアチェンジに適した時期やメリット・デメリットとあわせてキャリアチェンジを成功させる7つのポイントも解説！

キャリアチェンジとは？

キャリアチェンジとは、未経験の業界・職種への転職を指す言葉です。同じ業界で別の職種に転職することや、同じ職種で業界を変えて転職する場合も含まれる場合もあります。

就職し、実際に業務に取り組む中で改めて本当にやりたい仕事や自分の適性に気付き、キャリアチェンジを検討する方もいるでしょう。本記事では、経験のない業界や職種への転職を成功させるためのポイントや注意点を詳しく説明します。

キャリアアップとの違い

キャリアアップとは、特定の分野で経験を積み、より深い専門知識を身につけたりスキルを磨いたりすることで昇進や昇給を叶えることです。現在携わる業界・職種を変えずに経歴を高めることを指し、異なる業界・職種にキャリアを変えるキャリアチェンジとは異なります。

キャリアパスとの違い

キャリアパスとは、企業内で目指すポジションに到達するために、どのようなスキル・経験が必要とされるかを示した道筋のことです。キャリアチェンジとは違い、現在勤務している企業内でキャリアアップしていくためのものがキャリアパスです。

キャリアチェンジをする人は年々増加している

キャリアチェンジをする人は年々増加効果傾向にあり、その背景には中途採用市場の構造的な変化と、働き手の意識の変化の両方があります。

企業はビジネスのあり方や働き方の変革に伴い、異業種・異職種の人材を積極的に活用しようとしています。働く側の意識も変化しており、終身雇用が必ずしも保証されているわけではない環境下において、自分自身の市場価値を上げて行きたい、成長したいという意識が高まりつつあります。

こうした流れは今後も加速すると考えられ、キャリアチェンジ希望者はますます増える可能性が高いと言えるでしょう。

キャリアチェンジのメリット・デメリット

経験のない業界・職種に挑戦することにはリスクもありますが、その分大きなメリットが得られる可能性があります。ここでは、キャリアチェンジすることのメリットと合わせて、考慮した方がよいデメリットについても解説します。

メリット

新卒時に何らかの理由で就きたい仕事を諦めたり、社会人として実際に働いてみて他の仕事に興味が出てくることもあるでしょう。希望する業界や職種にキャリアチェンジした場合のメリットにはどんなものがあるでしょうか。

新しいスキルが身につく

現職と異なる業界や職種で実務経験を積めば、新しいスキルを獲得することができます。さらに現職で身につけたものとの掛け合わせによって、業界×スキルの幅を広げるなど自分の市場価値を高めることも可能です。

新しいやりがいを見つけられれる

チャレンジしてみたかった業界・職種で働けることはそれ自体がやりがいになります。また、人間関係が変わることで新しい人脈が広がって知的好奇心が満たされたり、モチベーションの高いチームに加わって刺激を受けながら働けるチャンスもあります。

理想のキャリアを実現できる

以前から興味があった仕事や業界で働けることが、キャリアチェンジの一番のメリットではないでしょうか。これは現職の業界や職種にとらわれずに転職先を選択するキャリアチェンジだからこそ叶えられるものです。

デメリット

これまでの経験が活かせない転職をするにあたっては、デメリットが発生する可能性があります。ですが、それを上回るメリットがあれば、デメリットがあるからといって必ずしも転職を諦める必要はありません。どのようなデメリットが考えられるのか、デメリットを最小限に抑えるための対策として何をすればよいのかを考え、心構えをしておけば転職後に「こんなはずじゃなかった！」とガッカリしなくて済みます。

年収が下がる可能性がある

キャリアチェンジした場合、即戦力として働くことは難しいためポテンシャルでの採用となります。今後どれだけ戦力化するのかの見極めは難しいため、入社時の給与は抑えられる可能性が高いと言わざるを得ません。現職の給与が著しく低い場合を除いては、収入ダウンを前提に最低限譲れない収入を決めておく必要があります。

ポジションが下がることもある

年収だけでなく、ポジションが下がることも十分あり得ます。自分より年下だったり、社会人歴が短い上司がつくこともあるかもしれませんが、キャリアチェンジ転職においては一時的なポジションダウンは割り切って受け止めましょう。

キャリアアップの負荷がある

知識・経験がゼロの状態からのリスタートになるため、継続的にスキルや知識を身につけて周りに追いつく努力をしていくことは不可欠。時にはプライベートの時間を割いて勉強に充てる必要も出てくるかもしれません。スキルアップ・キャリアアップのためのモチベーションが高く持ち続けることが求められます。

新しい職場や仕事に馴染めない可能性がある

転職にあたり、新しい職場に馴染めるかは気になるポイントです。キャリアチェンジする場合、特に異業界転職だと一緒に働く人の雰囲気が異なることも多いものです。また、大手企業とベンチャー企業など、企業の規模によっても社風には差が出ます。

また、同じ職種であっても現職とは業務の手順が異なるケースも。

他社と比較して改善の提案ができることはキャリアチェンジ転職者の強みですが、これまでのやり方に固執しすぎると「融通の利かない人」という印象を与えかねませんので注意しましょう。

年代別キャリアアップに適した時期

転職活動の際、年代によって選考の際に重視されるポイントも異なってきます。一般的に社会人歴の浅いうちの方がキャリアチェンジしやすいと言えますが、どの年代であってもキャリアチェンジを叶えることは不可能ではありません。
ここでは年代ごとにアピールするべきポイントを説明していきます。

20代

20代前半は、「第二新卒」と呼ばれます。新しい知識やスキルを柔軟に吸収でき、また新卒で入社した会社で基本的なビジネスマナーを身に着けているこの世代は、多くの企業からニーズがあります。業界・職種未経験から教育するコストをかけたとしても、長く活躍してくれるポテンシャルのある若手は企業にとって魅力的な人材なのです。

30代

30代になると、採用においてこれまでの経験・知識が重視されるようになります。しかしキャリアチェンジの場合、即戦力というわけにはいきません。業界・業種が変わった時、どのように前職で培った経験・知識を活かせるかを企業にアピールしていきましょう。

未経験からの転職となるため、一時的な役職や収入のダウンも見込んでおく必要があります。

40代

年齢が上がるとキャリアチェンジが難しくなると考えられがちですが、必ずしもそうとは限りません。

同職種での転職であれば、これまでのキャリアを十分に活かして働くことができます。50代の方も、40代と同様に職種は変えず業界を変える転職がおすすめです。

キャリアチェンジを成功させる7つのポイント

キャリアチェンジ転職では未経験の業種・職種にチャレンジするため、現在のスキルや知識がそのまま活かせるわけではありません。実際にキャリアチェンジ転職を成功させるためには、キャリアアップ転職以上に事前の対策が重要になります。ここでは、気を付けたい7つのポイントを説明します。

1.自己分析をしっかりと行っておく

営業職から営業職への転職のように、同じ職種で転職する場合には実績を具体的な数字で示すことができます。また、営業活動に共通して求められる提案力といったスキルは転職先でそのまま活かせるため、即戦力として評価されるでしょう。

しかし、事務職から営業職など、未経験の職種の場合は経験をそのまま伝えて評価されることは難しくなります。事務職でも、営業関連の資料を作成していたり、業界知識が豊富などであれば、業務の覚えが早く、早期の独り立ちが見込める点などを評価してもらえる可能性があります。これまでのキャリアを振り返り、転職先で活かせる経験・スキルを整理しておきましょう。

2.キャリアチェンジの目的を明確にする

給与が下がるリスクを取ってまでキャリアチェンジを目指すからには、それなりの理由が必要です。採用する企業側としても、目的なく、ただ新しい環境で働きたいというだけの志望動機では「またすぐに転職されてしまうのでは」と不安に感じてしまいます。

将来的にどのようなスキルを身につけ、いつ、どのようなポジションに就くことを目標に置くかを考え、そのために今キャリアチェンジが必要なのだという説明があれば、採用企業側にも納得感があるでしょう。キャリアプランが明確になっていることで、モチベーションの高さもアピールできます。

3.入社したい企業がある場合は事前リサーチをする

入社後のギャップをできるだけ軽くし、また採用率を上げるためには事前の企業リサーチが欠かせません。企業理念や事業内容は特に理解が必要です。toC向けの商品・サービスを展開している企業であれば、実際に手に取ったり体験してみることも必要でしょう。

転職口コミサイトなどを利用し、実際に働いた経験を持つ人のリアルな声に触れることは、ミスマッチ防止につながります。社風や給与・福利厚生など、面接の場では確認しづらいポイントについても、口コミサイトで情報を得ることができます。

4.希望する業界や職種について詳しくリサーチしておく

未経験の業界・職種への転職では、知識不足から「こんなはずではなかった」というミスマッチが起こりがちです。希望する業界の現状や将来性について、また職種の具体的な仕事内容について理解しておくことはもちろん、求められるスキルや資格についても調べておくとよいでしょう。

既にその業界や職種で働いている知人がいれば、話を聞いてみましょう。知り合いがいない場合、目指す業界や職種に強みを持つ転職エージェントや、派遣会社の営業担当・コーディネーターからの情報も参考になります。

5.企業の募集背景も考慮して求人を選定する

キャリアチェンジ希望の場合、転職活動の際は「未経験歓迎」「未経験OK」などの記載がある求人を探すことになります。しかし、「未経験」と一括りに言っても実際に指す内容は求人により異なります。「業界未経験でも、職種の経験があれば可」「業界経験があれば、職種未経験でも可」「業界・職種いずれも未経験可」のどのパターンに当てはまるのかを必ず確認しましょう。

企業がなぜ未経験の転職者を採用しようとしているのかを知ることは、採用への近道です。例えば職種経験不問でも業界経験が必須の場合、業界知識が最も求められており、業界での経験を活かすことができると推測できます。職務経歴書や面接でも業界の経験・知識をアピールすることが大事です。

これまでに未経験者が採用され、活躍している実績がある企業であれば、企業側にも未経験者の受け入れ経験がある分、入社後のキャッチアップもスムーズにできるはずです。そういった事例があるか、面接で質問してみてもよいでしょう。

6.書類選考で自分の強みをアピールする

転職では、履歴書に加えてこれまでの業務経験やスキルなどをまとめた職務経歴書の提出を求められることがほとんど。企業側は職務経歴書を見て、入社後どのような経験やスキルを活かすことができそうかを判断しています。

職務経歴書を作成する際は、応募企業や応募職種との関連性が薄い経験はシンプルに、今後活かせそうな経験・スキルに該当する箇所は細かく記載するなどメリハリをつけ、面接で採用担当者から質問を引き出しやすくするよう工夫しましょう。

7.面接で前向きな姿勢をアピールする

面接では、キャリアチェンジが現職からの逃げではなく、前向きな理由によるものであると採用担当者に理解してもらう必要があります。現職でどのような気付きがあり、なぜキャリアチェンジしようと考えるようになったのかをしっかり説明できるよう、前もって整理しておいてください。

また、資格取得や学習など、今から取り組んでいることがあれば、必ず応募書類に記載しておきましょう。キャリアチェンジへの熱意や真剣度が採用担当者に伝わります。せっかく努力しているのですから、面接の場でのアピールにつなげない手はありません。

転職が上手くいかない場合に見直すポイント

キャリアチェンジを目指しての転職活動では、現職での経験をそのままアピールできない分、行き詰まることもあるのではないでしょうか。
上手く行かない場合、次のような原因に自分が当てはまっていないかを振り返ってみてください。

応募している業界や企業への理解力が低いと判断されている

業界の商習慣やビジネスモデル、実際の仕事内容とキャリアパスについての理解は十分でしょうか？面接時にイメージだけで志望動機を語ってはいないでしょうか？

採用担当者は、未経験からの転職の場合、想定していなかった職務の難しさにぶつかって早々に離職してしまうリスクがどれくらいありそうか、チェックしています。業界・職種を正しく理解し、多少の困難があってもキャリアチェンジしたい理由を伝えられるようにしましょう。

情報収集に不安があるのであれば、転職エージェントや派遣会社のキャリアコーディネーターに相談してみてもよいでしょう。キャリアコーディネーターは数多くの求人を取り扱い、転職者や企業担当者とやり取りしています。業界・職種の情報だけでなく、同業の中で企業を比較検討する時にも役立つ情報が聞けるかもしれません。

取り組めることをやっていない

真剣にキャリアチェンジを考えているのであれば、現職で働いている間でも取り組めることはあります。例えば職務に直結する資格を取得したり、事務系ならOffice、クリエイティブ系ならAdobeなどのツールを勉強するなどです。

入社してからキャッチアップすればいいと考えている人と、今から着々と準備をしている人であれば、企業としては後者をより採用したいと考えるのが当たり前でしょう。

転職の経緯が不明瞭

なぜ未経験の業種・職種に挑戦したいのかは、現職の退職理由と合わせて一貫性のある説明をする必要があります。今の仕事が嫌だった、ただ環境を変えたかったという後ろ向きな転職と捉えられないよう、キャリアチェンジに至った経緯と目的を説得力を持って話せるようにしましょう。

転職後のミスマッチを防ぐには

現職の経験・スキルを活かしての転職と比較して、キャリアチェンジ転職は入社後のミスマッチが起こりやすいと言えます。
入社前に業界や職務内容、入社後のキャリアパスについて理解することでそのリスクは軽減されますが、インターネットや書籍で調べる範囲には限界があります。実際に応募先の企業で働く人にコンタクトを取って話を聞いたり、交流会やセミナーに参加すれば、生の声に触れる機会が作れます。

しかし「自分にその仕事の適性があるか」「考えているキャリアプランが実現できそうか」などについては働いている人の話を聞くだけでは解決が難しいかもしれません。「type IT派遣」では専属のキャリアコーディネーターが業界や職種、個別の企業についての情報を提供するだけでなく、これまで多くの未経験転職をお手伝いしてきた経験を元にアドバイスを行います。キャリアチェンジの不安があれば、ぜひ気軽に相談してみてください。

まとめ

新たなやりがいやスキルを得られるチャンスがあるキャリアチェンジ。本記事では、キャリアチェンジのメリット・デメリットや、転職活動におけるポイントをご説明しました。

しかし実際に転職を考える際には、現職の経験を活かした方がいいのか、思い切ってキャリアチェンジした方がいいのかを悩む方もいるのではないでしょうか。「キャリアチェンジしたいけれど本当にその業界・職種でいいのかわからない」という方もいるかもしれません。

「type IT派遣」では、専属のコーディネーターがこれまでの経験・スキルをヒアリングした上で、希望を叶える転職プランをご提案します。キャリアチェンジを目指す場合は、未経験でもしっかりアピールできる応募書類作りもお手伝いします。理想のキャリア実現のために、まずは一度「type IT派遣」にご相談ください。